何を書けばいい?企業ブログをはじめよう<その2> ネタの見付け方

今回からはブログ作りの具体的なステップについてお話しします。まずは記事作りの第一歩、「ネタの見付け方」をみてみましょう。

1. 商品・サービスにまつわるネタ

もっとも手をつけやすく、かつ読者にもニーズがあるのが、取り扱い商品やサービスにまつわるネタです。ネタを見つけるコツは、その商品・サービスが生まれる背景から、現在に至るまでの過程をていねいに取り上げること。例として、ある「椅子」を作って販売している架空の家具メーカーのブログネタをリストアップしてみます。

みなさんも、「椅子」の部分をあなたの製品・サービスに置き換えて考えてみてください。

(1)開発ストーリー

ある椅子を作ることになったきっかけ。そもそものお客様の困りごとと解決への使命感。設計段階において使う人のために工夫したこと。思わぬ逆風が吹いて苦労したこと。

(2)原料・素材について

椅子の素材選びで重視したポイント。さまざまな素材での試作の様子。選定試験とその結果。

(3)製品・サービス作りに関わった人

素材を提供してくれた取引先のこと。協力してくれた社内外のキーパーソンや、お世話になった方へのインタビュー。それらの方々から得られた知見。

(4)製造工程

職人が実際に椅子作りをする様子。ひとつひとつの工程とその意味。加工技術の紹介。その技術が生み出されるまでの苦労や積み重ね。製造段階において、使う人のために工夫したこと。

(5)製品の完成

実際に椅子に座ってくれた人の声。理想的なお客様の紹介。お披露目イベントやフェアの様子。

(6)活用方法

その椅子が馴染むインテリアの提案。良い椅子があるちょっといい暮らしの提案。床にキズをつけないアイテムの紹介。クッション選びのアドバイス。

(7)プロからの助言・メンテナンス

家族の年齢に合った椅子選びについて。普段のお手入れについて。万が一壊れたときの対応方法。やってしまいがちな失敗談。長く使うために気をつけてほしいこと。よりよい暮らしのためのアドバイス。


…どうでしょう。かなりネタが見つかったのではないでしょうか。


さらにイメージを膨らませていただくために、弊社事例ではありませんが、参考になりそうな例をご紹介します。

歯医者が教える歯のブログ

信頼のおける先生の人柄や患者様へのホスピタリティを感じます。

木村石鹸 よもやま噺


右上の「製品のこと」をクリックしてください。石鹸の豆知識など、普段の生活に役立つ情報が満載で、つい読み込んでしまいます。

2. お客様からのご質問

もうひとつの手っ取り早いネタが、いわゆるQ&A方式です。よくあるご質問のひとつひとつをブログのネタにしちゃおう!というものです。
顧客のニーズが多様で、かつニッチな商品でこの手法は効果的です。

三和メッキ工業株式会社


膨大な記事の量に驚かされます。

3. 会社自身に関するネタ

最後は会社ネタです。これは広報活動に近いので、ブログ記事としては1割程度でいいと思います。ですが、ホームページと違って気軽に更新できるブログだからこそ、知ってもらいたいことを見つけたらスピーディに記事にしてみましょう。

(1)社内外のトピック

商品が何らかの賞を受賞した、マスコミに取り上げらた、お客様から嬉しいお手紙をいただいた、などのトピックはタイムリーに記事にしましょう。

(2)会社の歴史

歴史の長い会社なら、創業時代のエピソードなどを連載コラムにしてはいかがでしょうか。人気が出たら、朝ドラの主人公に起用されるかも…?!

(3)エキスパートの紹介

いかにもその道のプロ、いう方や、名物社員になりそうな人物を取り上げてみましょう。会社の技術や提案力を期待させる内容にできればベスト。インタビュー記事にするのが一般的です。

(4)社会貢献や労働環境に関する取り組み

会社の姿勢を広くアピールすることにもブログは活用できます。多様な働き方の紹介があれば、就職希望者へのPRにもなりますね。

ヒントは日々の業務の中にある

普段、自分たちがアタリマエだと思っていることの中に、実はブログのネタは転がっています。上に挙げたようなリストを参考にしていただくもよし、普段からネタになりそうなことをメモして、ネタをストックしていきましょう!

次回は、記事の作り方のお話です。

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